メモリ操作系

はじめに

動的な領域確保方法を知っていると
作れるプログラムの幅が広がります。
ここれは、動的な領域確保
領域のクリア及び解放法を記載します。

関数一覧

動的な領域確保

書式：
#include <stdlib.h>
void *malloc(size_t size);

パラメータ：size_t size　確保するバイト数
戻り値　　：成功時：確保した領域のポインター
　　　　　　失敗時：NULL
説明：
malloc関数はsize分のバイト数を割り当てます。
戻り値としては、確保した領域のポインターを返します。
確保に失敗した場合は、NULLを返す。

動的な領域解放

書式：
#include <stdlib.h>
void free(void *ptr);
パラメータ：ポインターptrが指すメモリー空間を開放する。

説明：
基本的にはmallocで取得したポインタを設定して開放する。
解放忘れなどの場合は、領域確保されたままなので
「メモリリーク」が起きてプロセスが落ちます。

指定したバイト数でメモリー領域にセットする

書式：
#include <string.h> 
void *memset(void *s, int c, size_t n);
パラメータ：
　　　　　　void *s：セットする領域
　　　　　　int c   :セットする値
            size_t n:設定するバイト数

説明：
セットする領域（*s）にｃをｎバイト数設定する。

メモリー領域をコピー

書籍：
#include <string.h> 
void *memcpy(void *dest, const void *src, size_t n); 
パラメータ：
　　　　　　void *dest　　 ：コピー先の領域
　　　　　　const void *src:コピー元の領域
            size_t n　　　  :コピーするバイト数

説明：
コピー元のメモリー領域 src の先頭 n バイトを 
コピー先のメモリー領域 dest にコピーする。
コピー元の領域と コピー先の領域が重なってはならない。

サンプル

領域確保~解放までのサンプル

sigu@sigu-desktop:~/work$ cat test_c.c
#include <stdio.h>
#include <string.h>
#include <stdlib.h>
#include <malloc.h>

int main()
{
    char *ss=NULL;

    ss =(char *)malloc(64); //64バイトの領域を確保
    if(ss==NULL)
    {
        printf("no mem\n");
        return 1;
    }
    else
    {
        printf("mem:%p\n",ss); //ポインタのアドレスを表示
        memset(ss,0x0,64);      //64バイトを０クリア
        printf("%s\n",ss);          //初期化されているか確認
        memset(ss,0x41,32);    //今度は３２バイト分Aを設定する
        printf("%s\n",ss);         
        ss[0]='a';                      //先頭１バイトにaを設定する
        printf("%s\n",ss);
    }
    free(ss);                            //最後に領域を解放する
    printf("First compiler\n");
    return 0;
}